現在、様々な給与計算ソフトが存在しますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
今回は、システムを大きく
・クラウド型給与計算ソフト
・インストール型給与計算ソフト
という2種類に分けてその違いを見ていきましょう。
目次
クラウド給与ソフトとは?
「クラウド」という言葉は、最近よく聞く言葉だと思いますが、あまり理解出来ていない人もいるのではないでしょうか?
クラウドとは、簡単に説明すると、パソコン自体にデータを保存するのではなく、インターネット上にデータを保存しているような形になります。
少し難しいかもしれませんが、データをダウンロードしなくても見れるものが、クラウドだというくらいの認識をしてもらえれば良いでしょう。
クラウドソフトのメリットは、インストールやバージョンアップなどの作業が不要な点です。
通常、ソフトをインストールする際、DVDなどをパソコンに入れて、指示される通りに手順を進めていく必要があります。
法令が変わった際には、これらを考慮した新しいシステムを再度インストールする必要がありますし、改めて新しいソフトをダウンロードしなければなりません。
また、ネット上でデータを管理しているので、時間や場所を問わず使用できることが非常に大きなメリットになります。
最近のシステムは、このクラウドシステムが多いので、会員登録さえすれば、パソコンでもスマホでも簡単に同じ情報が見れます。
インストール型給与ソフトとは?
インストールソフトとは、前述したクラウドとは反対に、個々のパソコンにソフトをインストールするものになります。
一見すると、インストール作業や更新作業が必要な上、どこからでも見れるわけではないという点で、悪いように見えるかもしれません。
しかしインストールソフトのメリットは、ネット環境がなくても利用できるという点です。
例えば、エクセルなどのソフトは、インターネットに繋がっていなくても使えます。
しかし、Gメールなどは、インターネットに繋がっていないと使えません。
このような違いがあります。
また、インターネットに繋がっていない状態で使えるメリットとしては、「セキュリティ」が挙げられます。
インターネットに繋がっているということは、悪意のあるユーザーによって、外部から参照される可能性があります。
情報漏えい等は、度々問題になっていますが、その多くはインターネットを経由したハッキングが原因になります。
そのため、マイナンバーなどの漏洩してはいけない情報の多い給与・人事関係のシステムは、敢えてインストールソフトを使用し、マイナンバー関連の仕組みは、必要なとき以外はインターネットに繋がないといった使い方がされます。
デメリットとしては、前述したようにインストール作業やアップデート作業が必要になりますが、このインストール作業は、パソコン自体にしますので、もしもパソコンが古くなったり、故障などがあれば、パソコンを変えた時に、インストールも再度必要になります。
また、必要なデータがそのパソコンにしかない場合には、データが復旧できないというリスクもあります。
結局クラウド型とインストール型どちらが良いのか?
クラウドソフトにも、インストールソフトにも、それぞれメリットとデメリットがありました。
では、結局どちらを使うのが良いのでしょうか。
これは、自社の状況によって変わりますが、一般的には従業員数が少ない場合は、導入コストも安いものが多いクラウドソフトを使用し、従業員数が多い場合には、インストールソフトを使うという考え方が多いでしょう。
もちろん、従業員数が少なくてもインストールソフトを使用できますし、同じような事が可能ですので、自社にあったものを探してみるのが良いでしょう。
●従業員が少ないうちは、経費を抑えられるクラウド型
●従業員が多くなったら、セキュリティを守れるインストール型
おすすめの給与計算ソフトとは?
ここからは、現在おすすめの給与計算ソフトを紹介します。
1やよいの給与明細オンライン
こちらは、有名な弥生会計の給与ソフトになります。
オンラインという名前からもわかるように、クラウドソフトになります。
初期費用がかからず、無料お試し期間もあるので、使ってみて操作性などを見てみるのも良いでしょう。
コストも非常に安いですし、ネームバリューも実績もあるので、安心して利用することができます。
2マネーフォワード給与
こちらも、会計ソフトとして有名なマネーフォワードの給与版になります。
クラウドソフトで、操作性がシンプルなのが人気の理由のようです。
マネーフォワードとの連携が前提に作られていますが、単体での利用も可能です。
こちらも初期費用はかからず、30日間のお試し期間があります。
月額利用料は2,500円プラス300円×(6人目以降の人数)となりますので、従業員数が少ない場合には、最低2,500円で月々利用できる様になっています。
3給与奉行10
こちらは、人事給与系で非常に人気の高い奉行シリーズの給与ソフトになります。
インストールソフトとなっており、インストール作業が必要で、費用も22万円からと少し高く感じるかもしれません。
その分サポートが充実しており、細かい質問も専門のスタッフが答えてくれるような形になっています。
給与計算ソフトよりも社労士・税理士の方がおすすめ
さて、ここまで給与ソフトについて見てきましたが、こういったソフトは、確かに業務を効率化させてくれます。
しかし、そのための準備に時間と労力がかかる場合が多いです。
例えば、入社日や基本給、能力給などを最初にきちんとデータ化しないといけなかったり、給与明細の見方がわからないようなIT知識のない社員がいる場合には、社内でマニュアルを作成する必要もあるでしょう。
また、従業員数の多い会社であれば、家にパソコンが無くガラケーを利用している従業員もいるかも知れません。
そういった対応をするのであれば、全部を社労士や税理士に委託する方が返ってコストが下がるケースもあります。
もちろん、その場合もお金が必要になりますが、どちらも見積もりを出してみた上で、より自社に合った方法で給与計算をするのが良いのではないでしょうか。
まとめ
今回は、給与計算ソフトの違いや、おすすめソフトを見てきました。
ソフトを使って自社で管理を行う場合には、セキュリティ的な意味合いも含めて、実績のある業者を利用するのが良いでしょう。
前項でも述べたように、会社によっては会計ソフトよりも先に社労士や税理士に給与計算を委託する方が良いケースもあります。
最近はクラウド系のシステムが非常に安い金額で利用できますが、その他の手続き(年末調整などの税務処理や社会保険などの書類作成)の代行などを一緒に行ってもらうかなど、選択肢が非常に多いこともあります。
ぜひ一度社労士や税理士に相談してみてはいかがでしょうか。
投稿者プロフィール
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「社労士探しのトライ」運営者の山崎です。
全国で社労士紹介のコーディネーターをしています。
社労士さんについて知らない社長さまも多く、考え方のギャップを 埋めたい!と思い立ちこのブログサイトを立ち上げました。社労士の変更、新しく社労士をつけたい方はぜひご相談ください!
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