給与計算は毎月の作業ですが、気持ち的に負荷の大きな仕事でもあります。
人数の少ない会社では、他の業務をこなしながら給与計算をする必要もあり、本来するべき業務に支障をきたすケースがあります。
しかも、もし計算ミスをしてしまっては大変です。
その他にも、仕事が「属人化」してしまっていたり、入退社が多く、処理工数が大きくなっている会社も多いようです。
そのため、最近ではこういった計算を、外部の社労士にアウトソーシングするようなやり方が注目されています。
そこで疑問になるのが、
「給料計算を代行してもらうとどのくらいの費用がかかるのか」
ということになります。
そこで今回は、社労士に給与計算を代行してもらった時にかかる費用についてみていきたいと思います。
目次
給与計算代行にかかる費用は大きく分けると2つ!
社労士に依頼しようと思った時に、必要となってくる費用は大きく分けて2種類になります。
1つは基本料金で「一定の人数までは月○円」
といったように固定料金となります。
そしてもう1つは、「1人あたりに対して○円」と従量課金です。
給与計算代行料→基本料金+1人あたり○円
基本的にはこの2つの料金があり、会社ごとにバランスが変わってきます。
社員の人数と勤怠集計によって料金は変わってくる!
多くの社労士では、社員の人数と、勤怠データの集計の有無(タイムカードから起こすのかある程度まとまったものをくれるのか)によって金額が変わってきます。
【人数が増えても1人あたりの金額が変わらない社労士】もいれば、【人数が多い場合には1人あたりの金額を下げてくれる社労士】もいます。
勤怠データの集計とは、タイムカードなどを社労士にそのまま渡して集計してもらうのか、それともこちらで集計してエクセルなどのデータで渡して計算してもらうのかです。
当然、自分たちで勤怠データを集計する方が社労士さんに支払う金額は少なくなりますが、その分自分たちの業務負荷は減りません。
そのため、勤怠データの管理方法や、どのくらい集計にかかっているのかで判断するべきでしょう。
社労士の業務量が大きいと金額が高くなる!
基本料金は1万円前後から3万円ほどまで幅がある
基本料金の相場としては、【1万円前後から3万円ほどの金額が必要なケース】が多いです。
社員の人数が多いほうが基本料金は高くなります。
特に、200人以上の給与計算を代行してもらう場合には、別途見積もりが必要な所が多いです。
これは実際中身をきっちり拝見して、お互いのいいラインで決定します。
1人あたりの料金は数百円から2000円ほどまで幅が広い
次に1人あたりの料金ですが、こちらはかなり金額に差があります。
安いところであれば、200円〜300円/人のところもありますし、高ければ2000円/人のところもありますので、実質10倍近く差がある事になります。
1人あたりの料金→安い社労士は200円〜300円ほど
高い社労士は2000円ほど
しかも、人数が増えるほど金額が大きくなりますので、仮に100人の給与計算の代行を行えば、2万円から20万円と非常に大きな差が生じることになります。
それぞれ社労士事務所の体制によって料金がさまざまですので確認が必要です。
その他のオプションが必要な場合は料金が上がる!
上記の金額は、あくまでも基本的な給与計算のみの代行の金額になります。
しかし、多くの社労士では付加価値をつけるために、オプションを用意している所が多いです。
例えば「年末調整」
この時期は人事が忙しく、帰れない人もいるのではないかと思います。
年末調整の代行は、1人につき1000円程度の金額でやってくれる社労士さんが多く、場合によっては非常に効果的でしょう。
現在は、インターネットで自分の給与明細を見れる会社が増えてきましたが、紙で給与明細を出している会社に関しては、給与明細の封入などをサービスとして行っているケースも有るようです。
その他にも、退社した人に対して源泉徴収票を作成したり、有給休暇の管理をしてくれる社労士さんもいます。
特に、今後は働き方改革の影響で、年休を有給休暇の最終付与日から1年の間に、最低5日取得する必要があるなど、管理が非常に難しくなります。
一般的には入社後半年経てば有給休暇が付与されますので、入社の時期によって付与日が異なるケースがあります。
そういった管理も今後は需要が高くなることが予測されますので、サービスは今後一層複雑化していくことでしょう。
継続で割引してくれる可能性も!
これは社労士さんによって異なりますが、毎月の給与計算の内容がほとんど変わらないような場合には、値引きをしてくれる社労士さんもいます。
ある程度こなしていけば、社労士側で会社の内部状況も分かってきますし、スタート段階よりか作業が楽になるからです。
例えば、基本給などは変わらず、多少の残業代の変化くらいであれば安くしてくれる社労士さんは多いでしょう。
ただし、ネット上などには記載されていないこともありますので、一度割引をお願いできないか頼んでみるのが良いでしょう。
給与計算代行の契約の流れ
基本的な契約の流れとしては、まず社労士さんへの依頼をします。
その後社労士さんとの打ち合わせで、
・社員数
・勤怠データの集計のあり・なしやデータの受け渡し方法
・その他オプションの相談
などをしていきます。
それが決まれば正式な見積もりを行い、契約をするという流れになります。
契約が決まれば、就業規則等の必要な情報を社労士さんに渡し、社労士さんによっては1〜2ヶ月程度現在のやり方と並行して社労士さん側でも給与計算を行い、きちんと現行システムとの差異がないのかをチェックしていきます。
手続きとしては簡単なのですが、計算を間違えると大変なので、確認作業などに時間がかかるケースも多いようです。
その他、給与計算代行の注意点
基本的な流れはこの様になっているのですが、会社によってはその後に会計システムとの連携等があるかもしれません。
人数が多くなってくると、会計システムは別に入れている可能性があり、そのシステムに給与の情報を取り込む必要があるでしょう。
一般的なシステムであれば、csvなどの形式で取り込むことが可能ですが、金額面だけを考慮して機能の少ない会計システムを導入していた場合などには、思うように取り込み処理ができない可能性もあります。
その他、csvでの取り込み処理自体はできたとしても、社労士さん自身がパソコンに詳しくない場合、文字コードなどのシステム的な設定の差で、上手く外のシステムとの連携が取れないというケースも有るでしょう。
通常、社労士さんとの打ち合わせにおいては、給与部分についてだけを打ち合わせするでしょう。
しかし、会社はその前後にシステムを利用している可能性もありますので、そういった部分はきちんと打ち合わせの段階で話を出しておく必要があるでしょう。
そうしておかないと、折角代行してもらって、計算部分の時間は短縮されたのに、その後に会計システムに取り込むためのデータを作成するために時間を使っていては、本末転倒です。
お互いのためにも、きちんと内容を把握しておきましょう。
まとめ
今回は、社労士さんに給与計算を代行してもらうと、どのくらいの金額がかかるのかというお話をしてきました。
現在社労士さんは多くいるので、単に価格競争ではなく、サービスの質や内容が複雑化してきています。
また、経営者目線で仕事ができる社労士さんから、実際の人事給与担当者目線でサービスを提供できる社労士さんなど、少しずつ異なる部分があるでしょう。
前項でも挙げたように、ITに詳しいか否かでも、内容は変わってきますので、是非自分に合った社労士さんを見つけて欲しいと思っています。
社労士探しのトライでは、全国の社労士さんとの繋がりがあります。
そのため、あなたの会社の体質にあった社労士さんを見つけることができます。
ぜひご活用下さい。
投稿者プロフィール
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「社労士探しのトライ」運営者の山崎です。
全国で社労士紹介のコーディネーターをしています。
社労士さんについて知らない社長さまも多く、考え方のギャップを 埋めたい!と思い立ちこのブログサイトを立ち上げました。社労士の変更、新しく社労士をつけたい方はぜひご相談ください!
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