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【安い社労士と契約する前に】顧問料はいくらが相場?
社労士との顧問契約。現在は撤廃されましたが「全国社会保険労務士会連合会」が定める報酬基準に沿って、現在も料金を設定している社労士は多く存在します。
社労士の料金は、従業員の人数によって月額顧問報酬の相場が変わってきます。
顧問契約を段階別に分けている場合もあります。
たとえば、
- 各種労務手続き+アドバイス業務
- 各種労務手続きのみ
- アドバイス業務のみ
です。
プランによって費用をさらに抑えられる場合があります。
顧問契約の場合
労務人事や助成金・就業規則などの労働関係や法律相談など、顧問社労士として経営者のよきパートナーとして業務を行うものです。
5名までの少人数の会社の場合、20,000円前後、10名の場合30,000円、20名の場合40,000円といったように会社の人数が上がると顧問料が高くなります。
【顧問契約】
5名までは20,000円
10名までは30,000円
20名までは40,000円
税理士が、一つの会社に対して、面倒を見るのに対して、社労士は会社というより、ひとりひとりの社員に対して、仕事をします。
そうすると、どうしても社員数が上がると、顧問料が上がってくるのです。
また社労士の中でも、ただ事務作業をこなすような業務とコンサルティングの業務のどちらを担うのかによっても、費用が変わります。
労務のコンサルティングが一番高額になり30,000円~50,000円、法務関係のコンサルティングは5,000円~10,000円程度の費用になり、これらはすべて月額の料金です。
労務のコンサルティングは30,000円〜50,000円
法務関係のコンサルティングは5,000円〜10,000円
給与計算の場合
単純そうな業務に見えて、実は複雑なのが給与計算です。
基本給の計算だけでなく、残業代の支払いが必要になると、専門的な知識が必要だと判断し、追加料金がかかることもあります。
5名以下の場合20,000円、10名以下の場合30,000円、20名以下の場合50,000円などの費用がかかります。
【給与計算】
5名以下の場合は20,000円
10名以下の場合は30,000円
20名以下の場合は50,000円
給料計算については、50名以上の規模になると、社労士事務所によっても受付できないこともあります。
これは社労士事務所のキャパが影響していますので、注意が必要です。
事前に相談したうえで、詳しい費用を出していきます。
給与計算は会社で業務を行ってもとにかく時間がかかるので、面倒な作業から開放されます。
助成金の場合
助成金の申請は成功報酬にて費用が決まります。
事務所によっても変わりますが、助成金の相談や着手金などはかからないケースが多く、成功報酬として10%~30%の費用を社労士に支払うことになります。
また事務所によっては、着手金を30,000円〜50,000円としているところもあります。
成功報酬についてはスポット契約として助成金の申請を行うときよりも、顧問契約をしていると、割引などの対応をしている社労士事務所もあります。
【助成金】
●成功報酬制で10%〜30%
●着手金は事務所によって異なるが、30,000円〜50,000円ほど
社会保険の新規適用(適用の廃止も含む)の場合
会社を設立すると、必ず社会保険に加入しなくてはいけません。
これは加入に選択肢があるわけではなく、強制的に加入が義務付けられており会社として登記の手続きが終わったあとに社会保険の手続を行わなければいけません。
会社を設立するときはやらなくてはいけないことがたくさんありますし、手続きが面倒なこともあって社労士に依頼する人もたくさんいます。
5名以下の場合30,000円、20名以下の場合50,000円など費用が変わります。人数が多くなると1人ごとに1,000円などの費用がかかります。
【社会保険の新規適用・廃止手続き】
5名以下の場合は30,000円
20名以下の場合は50,000円
教育訓練の場合
会社によっては、新入社員の教育訓練、技能訓練、管理者教育などの教育面の訓練にかかる費用のアドバイスをしたり、手続きを行うなどの教育訓練も、社労士が行う業務の一つです。
教育訓練関係の手続きは、規模の大きな会社が多いので、費用も高額になります。
これらは相談や指導で50,000円前後、企画は500,000万円など費用も高額になります。
教育訓練をどこまでお願いしたいのかによっても変わります。
運用や指導も含めると、さらに50,000円など、依頼する業務の内容によっても費用が変わります。
【職業訓練】
職業訓練は相談や指導で50,000円前後
企画を含めると500,000円近くになることも
おおよその社労士の相場をお伝えしました。
上で書いた金額よりも安ければ、その社労士さんは安いと言えることができます。
社労士には顧問契約だけでなく、スポット契約もあります。
単発で頼んで、よければ顧問をお願いするのもいいと思います。
スポット契約に関しては下の記事に詳しく書いてあります。
ぜひご参考ください。
安い社労士に頼むメリットデメリット
ここからは、安い社労士に頼むメリットとデメリットについてくわしく解説していきます。
知識を入れておくと、判断がつきやすくなりますので、ぜひ続きをお読みください。
安い社労士のメリット
安い社労士と顧問契約する際のメリットを紹介します。
主なメリットは以下のとおり。
- ・予算を抑えることができる
- ・幅広い業務を依頼できる
- ・小さな会社でも顧問契約できる
などです。
当り前ですが安い社労士との顧問契約は予算をおさえられ、コストカットにつながります。
また、従業員数の少ない小さな会社でも、安ければ顧問契約しやすいでしょう。
社労士と顧問契約を結べば、本来の業務に専念できるのも大きなメリットです。
予算を抑えて依頼できる!
格安社労士のメリットとしてやはり「予算を抑えられる」のは大きいと思います。
社労士に顧問契約の依頼をしたはいいものの、月額料金と見合った仕事内容が依頼できないと悩む人も多いものです。
会社として規模が大きく手が回っていない状態であればいいのですが、これから成長していきたいと思っている会社にとって、固定の仕事を社労士にお願いするのが難しいこともあると思います。
最初は予算をできるだけ抑えて、社労士に依頼するとどのぐらい業務が楽になり、効率化できるのかを、お試しとして利用するというのもあると思います。
また、社労士に依頼したいけど算出できる予算は少ない会社は、格安社労士でも十分に効果を実感できるはずです。
格安社労士に依頼してから、業務の効率化になったという会社も少なくなく、なんでも相談できる良きパートナーになります。
幅広い業務を依頼しやすい!
予算が合わないと依頼したい仕事があっても諦めなくてはいけないことも出てきてしまいます。
その反面、格安社労士の場合、相場の予算で幅広い業務を依頼でき、会社としてもさまざまな業務をお願いしやすいなどのメリットもあります。
人事労務の仕事もお願いしたいけど、もともとの業務に込められていない助成金の申請も社労士にお願いしたいなど、社労士にお願いできますね。
そのうえで会社の社員にしかできない仕事に集中できるので、会社としても成長に繋がるといえます。
社労士の仕事はたくさんあるので助かることも多いと思います。
小さな会社でも顧問契約できる!
社労士との契約は、お願いしたい業務だけを選ぶスポット契約もあれば、毎月固定の月額を支払う顧問契約もあります。
労働保管や社会保険などの会社にとって、社労士に対応して欲しい仕事は、さまざまなものがあります。
例えば小さな会社だと、就業規則等の作成を自分だけで作ろうとすると、時間がどんなにあっても足りません。
顧問契約なら、小さなことでも気軽に相談できアドバイスがもらえます。
会社にとってもできれば、顧問契約をしたいものの、費用に見合った依頼ができなかったり予算的な兼ね合いで顧問契約ができない会社もあります。
小さな会社でも顧問契約ができるのも格安だからこそです。
安い社労士のデメリット
メリットがある一方で、安い社労士だからこそのデメリットも存在します。
主なデメリットは、
・社労士が実際に行う仕事が少ない
・忙しく急な仕事に対応できない
・ミスも増える
などです。
報酬が安い分、顧問契約を多く結ぶ必要があるため、急な仕事への対応を断られてしまうケースがあります。
また、1号2号の社労士独占業務以外の業務を社労士以外の人が担うこともあるでしょう。
「違うのでは?」と思う前に、社労士がどこまで業務を請け負うのか、顧問契約を結ぶ前によく確認しておくことが大切です。
社労士が行う仕事が少なくなる!
格安社労士はとにかく件数をこなして売上を作らなくてはいけないので、社労士でないとできない仕事以外は、事務スタッフや外注に依頼して作成することも多くなります。
社労士の確認が入るとはいえ、社労士にサポートしてもらっているとは、ちょっと違うことも出てきてしまいます。
社労士以外の人に業務を任せたくない、守秘義務の関係もあり、社労士にすべての仕事をお願いしたい人は、格安社労士以外の適正な社労士に依頼したほうがいいかもしれません。
社労士がどの程度の仕事を行うのかも確認しておきましょう。
忙しく急な仕事に対応できない!
格安社労士の場合、とにかく時間に追われていることが多いです。
そのため本来任されている業務以外の仕事を、急に依頼したいときなど、対応できないこともあります。
会社としてお願いする内容が定まっておらず急に依頼することがでてきてしまいそう、
できる限り柔軟な対応をお願いしたいと思うのであれば、
格安社労士以外に依頼したほうがいいと思います。
またできるだけ密に連絡を取り合ったり、ミーティングの回数は多いほうがいいなどの希望は、格安社労士では対応できないこともあります。
ミスも増える!
社労士はプロとはいえ、格安で急ぎの仕事になるとミスが出てきてしまう可能性は、ゼロではありません。
本来プロの仕事なのでミスがあってはいけないのですが、社労士が実際に関わっていないような仕事でミスが出てしまい、トラブルの元になってしまうこともあります。
会社にとって重要な労務人事・給料計算を任せることになるので、格安社労士といえども、実際にどのぐらいの実績があるのか確認しておきましょう。
格安社労士の中でも、迅速対応など依頼してから「30分で業務を行います」などの短時間で作業するのを売りにしているような、社労士事務所はおすすめしません。
「格安は要注意」安い社労士に頼む上での注意点は?
つぎに、安い社労士に任せる上での注意点をあげていきます。
自社とのニーズや相性についてどのような点に注意したらよいのか見ていきましょう!
社労士の得意分野と自社のニーズが合致しているか
社労士に対して自社の仕事をどこまで任せたいのか明確にしておきましょう。
というのも社労士は業務の範囲が幅広いからです。
現在どのようなことに困っていて、どんなことを依頼したいのか一つひとつ重要度や緊急度をチェックしておくことがポイントです。
依頼内容と社労士の得意分野が合致してこそ、円滑に業務をこなせます。
自社と相性が合うかどうか
自社と社労士との相性が合うのか確認しましょう。
どんなことでも話せる間柄でなければ、自社が抱えている問題を処理できないからです。
長期にわたり付き合っていく社労士に相談する際、お互いに遠慮があってはスムーズに処理できません。
たとえば無料相談可能なコーディネーターに紹介してもらうなど、積極的に利用してみましょう。
なぜ安い社労士は相場より安くできるの?
社労士に依頼したときの料金相場として、5名程度の会社の労務人事や給料計算を依頼すると2万円~と言われています。
これに顧問契約料がかかったり、業務によっては追加料金がかかってしまうこともあります。
「格安社労士」は、その事務所によっても変わりますが、20人未満で顧問料1万円~といった破格の値段を提示しているところもあり、相場の半額以下の価格で、プロの社労士に業務を依頼できます。
社労士は国家資格なので、資格を所有しない人が対応するわけではありませんし、格安だからといって、適当な仕事をしているわけではありません。
ただし格安社労士と謳っている事務所もよく見ると、【労働保険・社会保険などの新規は別途費用がかかるなど】業務対象外のものが多いケースもあります。
この辺りは、どの程度の業務を依頼できるのか確認しておかないと、相場よりも安い理由がわからずに依頼するようになってしまいます。
本来お願いしたい業務が依頼できなくなってしまうこともあるので、格安料金のなかでどこまでお願いできるのかは事前に打ち合わせをしておく事が大切です。
社労士の事務所も年々数が増えています。
規模の大きな社労士事務所であればそれだけの宣伝力もあります。
しかし個人事務所や中規模の社労士事務所になると、集客も兼ねて、他の事務所よりも料金が安いことを売りにしている場合もあります。
社労士として、利用者を増やすことで売上を作っているケースもあり、相場よりも格安で気軽に社労士に依頼できる事務所も増えています。
社労士と社長との間でバランスのよい顧問料が大事
安いコストで社労士との顧問契約を結ぶからといって、質の悪い社労士とは限りません。
ただ社労士はランニングコストがかかる分、契約を多くとる必要があります。
つまり社労士と社長の双方が、納得いく価格提示が求められるのです。
経営者にとって顧問契約を結ぶ社労士は、長い間を共にする頼りになるパートナー。
従業員が働きやすい職場環境を整えたり、企業として安定させたりするためにも社労士は必要です。
経営者にとって顧問契約を結ぶ社労士は、長い間を共にする頼りになるパートナー。
従業員が働きやすい職場環境を整えたり、企業として安定させたりするためにも社労士は必要です。
依頼する側は、
- どれくらいの業務を依頼したいのか
- どこまでの水準を社労士に期待するのか
- いくらまでなら報酬として支払えるのか
をよく検討し、予算と報酬のバランスがとれた金額を顧問料として提示することが、社労士との信頼関係を築くためにも大事なことなのです。
【まとめ】社労士を選ぶには料金も大事だが相性も重要
諸手続きなどの事務代行や、労務関連のアドバイスやコンサルティングをこなす社労士。
「できれば安く顧問契約できたら」と思う企業が増えています。
料金も大切ですが、社労士選びで重要なのは、
- 自社と社労士のニーズが合致するのか
- 自社と社労士の相性
- 社労士と社長とのあいだでバランスのよい顧問料が提示できるか
です。
自社にピッタリの社労士と顧問契約を結べれば、会社内のさまざまな問題点や改善点を解決へと導けます。
とはいえ、たくさんいる社労士の中からピッタリの人材を選ぶのはむずかしいでしょう。
社労士探しのトライなら、多数の社労士の中から企業にとって適切な人材を、自信をもって紹介できます。
「現在の社労士に不満がある」「新しい社労士をつけたい」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
投稿者プロフィール
-
「社労士探しのトライ」運営者の山崎です。
全国で社労士紹介のコーディネーターをしています。
社労士さんについて知らない社長さまも多く、考え方のギャップを 埋めたい!と思い立ちこのブログサイトを立ち上げました。社労士の変更、新しく社労士をつけたい方はぜひご相談ください!
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