会社にとってどの程度の社労士に依頼するのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
個人事業として社労士を営んでいる人もいれば、大規模とまではいえないものの中堅規模の社労士事務所を営み企業のサポートをしている社労士もいます。
今回はそんな中堅規模の社労士を顧問にした場合のメリット・デメリットを説明します。
目次
中堅規模の社労士とは?
一人で社労士事務所を営んでいる社労士よりも規模が大きく、中堅の目安として10人程度の社労士事務所のことをいいます。
法人や個人などさまざまな業態があるとは思いますが、社労士の人数が一定数いるぶん、社労士の得意分野もそれぞれ違いますし少数精鋭で事務所を営んでいる場合が多い傾向にあります。
基本的な構成として社労士の代表以外に一般社員としての社労士、一般事務員などが働いています。
ちなみに社労士の約8割は5名未満の事務所だとも言われており中堅規模の社労士も増えています。
中堅規模の場合は、中小企業を顧問先としていることもありますし、助成金や給与計算などの業務をメインにセミナーを行い、顧問先を増やそうと努力している事務所も多いのです。
中堅規模の社労士事務所を顧問にするメリット
中堅規模の社労士を顧問にするメリットを説明します。
1. 中小企業のサポートが豊富
社労士を決める上で実績数はとても重要なものでもあり、事務所を決めるときの基準になります。
特に企業にとっては「助成金」の実績数が多いに越したことはありません。
本来申請すればもらえる助成金ですが、情報がどんどん更新されてしまうので助成金の経験や知識が豊富な社労士であり、積極的に提案をしてくれるかどうかが重要なのです。
会社の規模によっても申請できる助成金は違うので、中小企業のサポート実績が豊富なので、大規模とは違う経験値で満足できるサポートを得ることもできます。
助成金の申請は会社の設備投資はもちろん、従業員の満足度の高さにも繋がります。
2. 従業員がいるからこその活きたサポートができる
社労士が10名以下のそこそこ人数がいる社労士事務所には、社労士だけでなくパートやアルバイトなどさまざまな雇用形態の人達が働いています。
社労士が個人だけで従業員を雇わず営んでいることもあるのですが、本来社労士は労務の専門家にあります。
それなのに自分の事務所に従業員を雇用していない=業務内容が机上の空論になってしまうのです。
実際に経営者になり従業員がいる立場だからこそわかることもたくさんあります。
従業員を持っている立場だからこそ、生きた経験や知識でサポートができるのです。
3. 実績を積んでいる社労士が多い
中堅規模の社労士事務所の場合、一人ひとりの実績や経験値が需要です。
中小企業で置き換えて考えるとわかると思うのですが、それぞれ担当している仕事以外にもやらなくてはいけないことがたくさんあり、新人でまだ何もわからない人というよりも若くても実績を積んでいて、なんでも相談できるような幅広い業務を担っているケースが多いのです。
大規模の社労士事務所になってしまうと、新卒採用などもあり明らかに新人が担当になってしまい何を相談しても「所長に相談しないとわかりません」と言われてしまい、話が進まなくなってしまうこともあります。
社労士のレベルが高いと言っても過言ではないでしょう。
4. 複数のスタッフで対応ができることも
中堅規模の社労士事務所になると、なかにはチーム制でサポートしている場合もあります。
担当者が一人ではないので、もし特定のスタッフがわからないような業務内容のときは、他のスタッフが対応してくれる柔軟性があります。
また今まで担当していた社労士が急に辞めてしまったときにも、他のスタッフが担当できるのでわからないなんて事態がおきません。
特に女性の社労士の場合は産休・育休などの女性ならではの休業も考えられます。
その間他の社労士がしっかりとサポートしてくれれば安心してお任せできますね。
中堅規模でもこの形をとっていないこともあるので、チーム制で担当する社労士事務所を選ぶのもいいのではないでしょうか。
中堅規模の社労士事務所を顧問にするデメリット
中堅規模の社労士を顧問にするデメリットを説明します。
1. 急な依頼には対応できないこともある
社労士一人ひとりが担っている仕事が多いので、急なお願いをしたり確認したいことがあったときにも対応してもらえない場合もあります。
もちろん社労士にもともと依頼している業務内容であれば問題なく対応してもらえますが、「労務が辞めてしまったのでこういった業務もお願いしたい」などの依頼はむずかしいケースもあります。
また急なトラブルがおきてしまったときに、どの程度対応してくれるのかどうかは顧問契約を結ぶ前に確認しておかないと難しい場合もあります。
2. 一般社員が対応する業務もある
依頼した業務のすべてを社労士が担当するのではなく、それ以前の雑務など簡単な仕事は一般社員が担当するケースもあります。
もちろん社労士事務所に勤めている分専門用語などの最低限知らなくてはいけない業務はわかりますが、社労士ほどではないので物足りなさを感じてしまうこともあります。
業務を依頼するときの担当者はどういった形になるのかはしっかりと確認しておきたいところです。一般社員が担当する場合、トラブル時はどうなるのかなども把握しておくと安心です。
3. 経営者によって事務所の雰囲気が変わる
中堅規模の社労士事務所の場合、事務所の雰囲気や仕事の方針は経営者の社労士によって決まってしまいます。
人数が少ない分、上司の社労士のいうことは絶対でもあり考え方に相違があると事務所を辞めてしまう社労士も少なくありません。
中堅規模の社労士事務所を選ぶときは、まずは経営者と話をしてみて「この人なら任せられる」と思える人かどうかを判断するようにしてください。
事務所の規模を大きくしようと営利目的が強い社労士事務所もあります。
基本料金以外にも後々追加料金を請求されてしまうこともあり、予算以上のお金がかかってしまうこともあります。
中堅規模の社労士事務所を選ぶときのポイント
中堅規模の社労士を選ぶときに何を基準にしたらいいのか迷う人が大半だと思います。
10名以下の複数の社労士が働いている事務所は、上の人によっても事務所の雰囲気や方針が変わります。
あなたがどの程度の業務を社労士に依頼したいと思っているのかによっても変わりますが、会社の経営者と一眼になって手厚いサポートを希望するのであれば、しっかりと依頼者のことを考えているのかどうかも判断した上で決めたいものです。
もちろん社労士との相性もありますので、同じ目線になって業務をサポートしてくれるのかを見極められるようにしたいものですね。
社労士といってもたくさんの人がいますし、考え方や仕事のやり方にも違いがあります。アドバイザーとして依頼者とともに考え行動できる事務所を選ぶことが大切です。
まとめ
中堅規模の社労士事務所を選ぶときのメリット・デメリットについて説明しましたが、多すぎないスタッフ数なのでアットホームな雰囲気で仕事を受けてくれることもあります。
業務について困ったことがあれば何でも相談できる、大手とは違う一面も。
中堅規模といってもその人数が5名なのか10名なのかによっても違います。一緒に悩み行動してくれる社労士事務所を選ぶようにしてくださいね。
投稿者プロフィール
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「社労士探しのトライ」運営者の山崎です。
全国で社労士紹介のコーディネーターをしています。
社労士さんについて知らない社長さまも多く、考え方のギャップを 埋めたい!と思い立ちこのブログサイトを立ち上げました。社労士の変更、新しく社労士をつけたい方はぜひご相談ください!
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